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2020/07/11 16:35


★ビールの思い出 in カナダ

~エピソード2~


こんにちは、masakiです。

これは私が2006年にカナダに滞在していた時の、ビールにまつわるエピソードのシリーズです。


バンクーバーに滞在していた時、私は路上で絵を描きながらそれを販売するという活動をしていました。

描いた絵を路上に広げて興味を持ってくれた人に「言い値」で販売するのですが、私は人が値段を自身で決める時にどのような反応をするのか見てみたいと思っていました。他人の描いた絵に対して値段を自身で付けるというのは、露骨に色々な価値観が交差するものだと考えたからです。

例えば自分の労働時間と給与の観点から値段を設定する人。他の人はいくらで買ったのかをしきりに気にする人。しまいには怒り出す人もいました。

あんまり安い値段を提示しても私に失礼だし、あんまり高い値段を提示して損するようなことにもなりたくないと感じたかもしれません。

私は身の程もわきまえず、そんな「人を試す」ようなことをカナダの路上で行い、「私の描いた絵」と「購入者の顔」と「その人の提示した値段とその人の夢が書かれたプレート」を一枚の写真に収めていきました。


街中の路上に座り込んでそれをするには恥ずかしさもあって、最初はある程度の勇気が必要でした。ただ、人の慣れというものは恐ろしいもので、数回やっただけでその後はなんとも思わなくなりました。


初めて路上販売を行った場所はイングリッシュベイという所でした。

イングリッシュベイはビーチで、バンクーバーに住む人達にとって憩いの場所となっています。そしてとてもピースフルな場所。

ビーチになっている砂浜を上ると遊歩道があって、その上は少し穏やかな丘になっており、その芝生の上で人々はリラックスするんです。

特に夕方は最高です。

三々五々人が集まってきて、夕陽が世界をオレンジ色に染め上げ、人はみんなシルエットになります。


そんな幸せな時間は是非ビールを飲みながら・・・と思いたいのですが、カナダでは公共の場での飲酒はNGとなっています。

法律で決められた営業時間内にBARでしか飲めません。

もしくはビール専門のビアストアで購入し、家で飲むしかありません。

そんな理由もあってか、カナダではホームパーティーが盛んです。


ただ、イングリッシュベイに何回か通っていると裏技があることに気が付きました。

どうしてもそこでお酒を飲みたい人は、スターバックスとかのコーヒーカップにアルコールを入れて飲むんです。

側から見ればその人はコーヒーを飲んでいるように見えるでしょ(笑)


私はこのイングリッシュベイで最初に30ドルで絵を販売することができました。

このお金を使ってBARでビールを飲んだ時、なんともいえない達成感と生きている喜びを感じたことを憶えています。


また、ここの芝生でオレンジ色に染まりたいなぁ。



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