2020/07/29 15:03
こんにちは。mugikoです。
今回はエールの特徴と代表的なスタイルについてお話しします。
エール
・使用酵母:エール酵母
発酵時に酵母が浮上する上面醗酵
・発酵温度:常温(10~20度)
・発酵期間:3〜5日(ラガーの約半分)
・味わい:個性が強く、複雑な味わい。味わって飲むのに向いている。
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☆代表的なスタイル
ペールエール(Pale Ale)
数あるクラフトビールの中でスタンダート的な立ち位置のビール。
当時は濃い色のビールが多い中、このビールは黄金色をしていたので、
他のビールに比べてペール(淡色)なためこの名前になりました。
ホップが多めで苦味が強く、さわやかな香り。
IPA(India Pale Ale:インディアペールエール)
18世紀、ビールをイギリスからインドに輸送する時に、腐るのを防ぐため
アルコール度数を高くし、ホップを大量に使用し上げたのが発祥です。
そのため、個性の強いビールとなる。苦味がしっかりしています。
フルーツビール(Fruits Beer)
クラフトビールではおなじみの果物を使ったさわやかなエールビール。
果物の種類によって味が変わるのはもちろん、果汁かペーストか、
または生のまま使うのか、製造過程のどの段階で使うのかによっても風味が大きく変わります。
ポーター(Porter)
黒ビールの一種。
ロンドンのパブで古いブラウンエールと新しいブラウンエールとペールエールの3つを混ぜて造る
「スリースレッド」が人気となったことから、毎回混ぜるのは大変なので
あらかじめ造ってしまおうということで誕生しました。
ポーターとは荷運び人のことで、ポーターに人気だったことから名前がついた説と
ポーターが運んできたからという説があります。
スタウト(Stout)
ポーターというビールが元となっている。
1778年には、ギネス社が「スタウトポーター」を発売。
やがて、現在のスタウトと呼ばれるようになります。
麦芽をローストした香ばしい香り立ちの黒ビール。
濃厚で、フルボディの赤ワインのような飲みごたえが味わえるため、肉料理にぴったり。
スタウトは、「強い」という意味で、麦芽ではなく大麦を黒くなるまで焙煎して使っており、
黒みがかった深い色合いが特徴です。
また、ホップもポータービール以上に使用しています。
ヴァイツェン (Weizen)
ドイツの白ビール。ヴァイツェンとはドイツ語で小麦のこと。
その名の通り小麦麦芽を50%以上使用しています。
バイエルン地方で作られ、炭酸含有量が多いです。
バナナのようなエステル香をともなうものも沢山あります。
伝統的なヘーフェヴァイツェンは酵母をろ過しないため少し白みがかっています。
金色で、甘い独特のフルーティーな香りがする。
またホップが少ないことから苦みが少なく、舌触りも濃密。
ベルジャンホワイト
ベルギーの白ビール。
ベルギーで古くから造られていた伝統的なビアスタイル。
小麦を使用すること、ハーブやオレンジピール(オレンジの皮)を副原料として
用いていることが特徴です。
このビールは、15世紀からベルギーのヒューガルデン村で醸造されてきましたが、
1957年にピルスナー人気などの影響により製造が終了してしまいます。
しかし1966年に製造が再開され、復活を遂げています。
そんなホワイトの特徴は、大麦麦芽と小麦麦芽、
そして麦芽化されていない小麦を使って作られていること。
この麦芽化されていない小麦のタンパク質と酵母の影響で白く濁っていることから
「ホワイト」と呼ばれているのです。
また、コリアンダーやオレンジピールなどで香りづけがされているので、
とてもフルーティーでスパイシーな、清涼感のある味わいが楽しめます。
ほどよい酸味がヨーグルトのような風味も感じさせます。
ホップの苦みが苦手だという人に、人気のあるスタイルです。
バーレーワイン(barley wine)
直訳すると大麦のワイン。だけどワインではなくビールです。
気候の関係でブドウが生産出来ないイギリスが
フランスのワインに嫉妬して造ったため、ワインのような特徴がある。
ワイン並のアルコール度数(7%〜14%)で長期熟成をする。
通常のビールのように発酵させた後に二酸化炭素を添加せずに
シャンパンのように「瓶内二次発酵」をして酵母の発酵で炭酸を発生させるため
優しく繊細な炭酸。
甘みが有りカラメルやドライフルーツのような香りがする。
ワイングラスや、ブランデーグラスに注いで飲むのがおすすめ。