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2021/01/08 10:45


こんにちは、マイコです。現在は嗜好品として認知されているビールですが、その昔は水代わりに飲まれていたようです。


こちらの記事で少し触れられていますが、もう少し詳しく、ビールの起源から今のような嗜好品にまで地位が上がったいきさつについて解説します。


ビールの起源

ビールの起源については諸説ありますが、先ほど紹介した記事「ビールの発祥の話」でも触れられているように、メソポタミア文明の遺跡からも製造方法が記された板碑が見つかったとされています。


当時はパンを砕いて水を加え発酵させる、麦を直接発酵させる現代とは、異なる製造方法という説が有力だと考えられています。ナツメヤシやはちみつで糖分を加えていたという説もあるようです。


水の濾過システムなど当然なかった当時、安全な生水が確保できなかったこの地域ではカロリーとともにのどを潤せるビールは万能な栄養源だったと言われてます。実際、エジプトのピラミッド建築に携わる人々にふるまわれていたという記述もあります。


ハンムラビ法典では「ビールを勝手に薄めたら死刑」という厳しい法律が載っているほど、人々の健康のカギと考えられていた飲み物なのです。それがだんだんとヨーロッパに伝わったと考えられています。

ビール造りが盛んになった中世のヨーロッパ


一方、紀元前後のヨーロッパでは、ビールはワインに比べて下劣な飲み物とされていました。なぜなら、麦のなかでも、一般的に人が口にするのは小麦で、ビールの原料でもある大麦は家畜や罪人が口にするものと考えられていたからです。特に当時勢力を誇っていたローマやギリシア人は、ビールを飲むゲルマン人を野蛮人、ビールも野蛮で文明的ではない飲み物とみなしていたようです。


しかし、ゲルマン民族の勢力拡大とともにビール文化はヨーロッパ全土に根付いていきます。時期を同じくして、ビールよりメジャーな飲み物だったワインが甘みより渋みが重視されるようになり、アルコール度数が高まったため、大人が飲むものとされるようになります。ビールはワインに比べてアルコール度数が低いため、子どもに飲ませてもOKな貴重な栄養分として重宝されるようになりました。


さらにキリスト教が広まるにつれて、修道院では自分たちの栄養と巡礼者にふるまうために独自にビールの醸造を始めます。より飲みやすく、栄養豊富なものをと各修道院が試行錯誤を重ね、ビール醸造技術の発展が進んだと言われています。ついついすすんでしまうビールの飲み心地と満腹感は、ビール発祥と開発が進んだ理由そのものといえるのです。



修道院で醸造開始され現代でも飲めるビール、ORVALの記事




ホップの登場とビール純粋令


ビールの醸造にさまざまな方法が試される過程で発酵を安定させる、などの目的でグルートと呼ばれる調合ハーブが用いられるようになります。しかし、グルートは領主によって管理され醸造者は領主から購入しなければならなかったため、もっと手頃なホップが使われるようになったと考えられています。


ちなみにホップが使われだしたのはドイツのルプレヒトベルク女子修道院だと言われています。ホップがもたらす爽快な風味と雑菌抑制効果が認められ、15世紀ごろにはドイツのビール醸造ではホップを用いるのが主流となったそうです。


さらに16世紀初頭には粗悪なビールを禁止するため、さらには小麦を食用として確保するためにビールの原料を麦芽とホップ・水とする「ビール純粋令」がドイツのバイエルン大公によって試行されます。バイエルン公国の勢力拡大とともに、ビール純粋令で明示された原料で醸造されたビールが主流となっていきました。


イギリスなど、ホップを使用しないビールが主流だった国にもだんだんと広まり、今ではビールの原料としてホップは欠かせない物となっています。ちなみに、ドイツではいまだに下面発酵のビールに対しては、ビール純粋令が守られドイツビールの品質安定と発展に一役買ったと言われています。


ビールが身近な嗜好品へ

19世紀になると酵母の研究がますます進み、デンマークのカールスバーグが雑菌を防いで缶や瓶に酵母を閉じ込める技術を確立します。これにより、ビールは安全で保存ができる飲み物として世界中に広まり、大量生産されるようになりました。味・価格ともに安定し、庶民の嗜好品となったというわけです。


ビールは最古の文明とも呼ばれるメソポタミアからエジプトやヨーロッパの文明や侵攻・宗教ともかかわり深く、歴史とともに発展してきたといえるでしょう。そんな長いビールの歴史に思いを馳せながら、今夜の一杯を楽しんでみてはいかがでしょうか?


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ビール好きの人のための情報・グッズサイト

BEERTIFUL(ビアティフル)


https://www.beertiful.net/

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